炭におけない
「炭火焼き」って、何であんなに旨いのかな?
フランス料理に限らず、良質な炭火で丁寧に焼いた肉は
本来の旨みにプラスαの凄まじい旨みがのっかっていて、
燻製とも違うし、石焼とも違うし、どうにも抗えない
舌に纏わりつく主張のある旨みが波のように押し寄せ、
我々のようなワイン呑みを骨抜きにしてしまうのです。
岩手の職人さんから送って頂く良質な炭
爆ぜることなく安定した火力が魅力です
厨房の中がものすごく良い香りに…うう…
も~ワイン選びたい気持ちが抑えられない!
ミニ扇風機君が健気に仰いでくれてます…
美味しくな~れ、美味しくな~れ!
お肉料理には赤ワイン!って法則はありません。
炭の香りを程よく纏った肉には、新樽の効いた
白ワインもすんなり寄り添えちゃったりします。
ムルソーなんて、いいんじゃないかなぁ~
たっぷりの焼き野菜が接着剤になるしね っ♪
ちょっぴり高級なコースのメインのお肉には、
この炭火を使って優雅に仕上げております。が、
これが、かなりの好評を頂いておりまして(嬉)、
「コースじゃなきゃダメなの?アラカルトで
食べられないの?」といったお声を頂戴した事も
ありつつ、料理人と炭のコミュニケーションが
スムーズになってきた事もあって、それならば…
やっちゃう?アラカルトで炭焼きやっちゃう?
やっちゃいます!
「群馬産増田牛低温長時間ロティ・炭火仕立て」
(黒いのは旨みを吸いまくったモリーユ茸)
フランス料理に限らず炭火焼は美味しいけど、
うちは一応フランス料理屋なので、まずは丁寧に
低温長時間ロティでしっとり焼き上げてから、
仕上げに ほんの少し、というイメージで炭火を
使っております。要は「旨みの香りづけ」です。
炭火焼きってなんでこんなに旨いんだろう?
ワイン呑みの味覚と感受性は、いとも簡単に
炭に支配されてしまうのです。