北海道よりでかい慈悲
「タラバ蟹と毛蟹どっちがいい?」
というロワール男爵からの突然のお電話。
ロワール男爵とは、大学教授の皮を被った職人気質な研究者、
の皮を被ったお笑い芸人、の皮を被った「酔っぱらうと小学生」
という最高にお茶目で、愛されオーラ満載の食いしん坊のこと。
奥様といらっしゃる時はお席でまったり小学生になるまで呑んで、
お一人でカウンター族になる時は最高の腕を持ったコメディアン。
「今ねぇ北海道にいるんだけど、生きた蟹送るね~♪」
ええええ!?そそそそそんな…めめめめっそーも…
以前にも、最高級の花咲蟹を北海道から送って下さって、
そりゃ~もう~最高に楽しく幸せな思いをさせて頂いたのに
またもやそんな太っ腹すぎるお申し出を受け、いやいや、
勿体ない、そんな大層なもの頂ける身分では…とか何とか
ごにょごにょ口ごもっていたら、料理人が受話器の脇から
「毛蟹がいいで~す♪ 活で来るんですか?わぁ~♫」
なんて図々しく甘えた声を出しまして、そんなこんなで…
毛蟹…で… でかっ!
食べられる事が不服のようで、かなり怒ってます
すんません、ほんとすんません。
あっ!蒸し上がっちゃった!すんごい海のいい香り!
一人いち毛蟹… 夢みたい…(夢かしら)
本当に一人で一パイ食べていいの?ロワール男爵
すんません、ほんとすんません!
毛蟹メモリー、一生忘れません!
蟹にはやっぱり日本酒だよね
クルルのキュイジニエ☆きくちゃんから頂いたお酒
臥龍梅!きくちゃんの母上のご実家が蔵元なんです
北海道直送の活毛蟹と大吟醸(ほんとすんません)!!
ロワールご夫妻様、いつも甘えてばかりでスミマセン!
毛蟹、甲羅の中に引っ越して暮らしたいくらい美味しかったです。
いくつもの問題が解決し、脳内で世界平和があっさり実現しました。
キュイジニエ(というか最近はクルル総料理長の)きくちゃん、
母上のご実家のお酒、素晴らしく旨くてシビレました。
濃厚な旨みとまろやかさ、最高の温泉に入った気分です。
人様から頂いたものだけでこんなに、信じられない贅沢を
しております。いいんでしょうか、こんなんで。
あ、ダメでしょ? ダメですよね、ええ。
明日からちゃんと頑張ります。だけど、今日だけは、
この毛蟹&臥龍梅メモリーに浸らせてください。
明日から頑張りますから。ほんとに。