強いことは旨いこと
日本の古典でもギリシャ神話でも度々登場する猪。
素行の悪い民を懲らしめるため、ナントカ神が大猪を
野に放ったとか、敵対する神同士で、お互い強い猪を
使って代理戦争させるとか、要は「民から恐れられる
最大級に強い獣」という設定。でも結局、神様達から
いいように扱われてる感が否めません。強くありつつも
もっと独立したカリスマ性を持った聖なる野獣みたいに
ドラマチックに登場させてあげればいいのに。
まぁ、古代の神話は置いといて、クルルにも
最大級に強そうな猪がやってきました!
脂の厚さでランクが決まる、野生肉(野生動物は脂肪が
付きづらいので)ですが、今回のは最上級の「特選」を
超えた脂の付き具合!これだけ脂身が付いてるって事は、
山の中を走り回って美味しいものを自ら探して食べれた
という強くて優秀な個体の証。「強い=旨い」のです。
野生のくせに、こんなに脂身がついてる!
あんた、どんだけグルメさんやねん!
甘く溶ける美味しさの脂身があるからこそ、
内側の赤身に宿る旨味成分が濃厚になるのです。
この特選を超えちゃった「超特選イノシシ」を、
煮込むなんて勿体ない事はしません。丁寧にゆっくり
ローストして、野生肉の旨味をじっくり引き出します。
塊肉のままじっくり低温長時間ロティ
脂はより甘く、赤身はより濃厚な旨味に!
果実味とタンニンのバランスに長けた、濃いめの
パワフルな赤ワインを片手に、先ずは赤身を一口、
その後、今度は赤身と脂身を同時に同量、お口へ。
どんな霜降り肉もかなわない旨味を身体中に染み
渡らせたら、いかにイノシシが特別で聖なる存在
なのかがはっきり分かるでしょう!彼らは決して
神様の使いっぱしりなんかじゃありません。
最強の獣のパワーを頂いて、寒くて鬱蒼とした
この冬を乗り切っていきましょう!