夢の中のママ
滑らかな口溶け、大嫌い!
なんて言う人がいたら、友達になれない気がします。
ジビエ料理みたいに噛めば噛むほど滋味深さが広がるような
弾力を楽しむ食材の素晴らしさはよ~く分かっていますけどね、
又はアンディーブやクレソンみたいにバリバリ音をたてて食べる
フレッシュ野菜も、これまた歯応えが楽しくてステキですけどね、
でも歯を使わなくていいような、口の中で勝手に溶けちゃうような、
とことん甘やかしてくれる想像上のお母さんのような…
(現実のオカンは決して甘やかしてくれないですからね)、
そんな優しい滑らかな口溶けの食べ物…
「そーゆーの大嫌い!」
なんて言ってる人がいたらやっぱり、仲良くなれないと思うなぁ。
滑らかな口溶けってこういうこと
鶏白レバーのムースってこと
赤ワインの友、というか親友って感じの「アテ」的前菜。
呑んでいただくために作った、と言っても過言ではございません。
小さく切ってお口に入れるでしょ、そのまま置いとくでしょ、そして
眼を閉じるでしょ、そしたらアララ溶けていくじゃないの~!
ん?この何ともいえん旨みは!?この濃厚なのに優しく溶ける
しっとり感はなんだ!?この余韻に残る自然な甘さは一体!?
ってな工程を経てワインを一口。
ほ~ら、再び眼を閉じちゃうでしょ
ワインにぴったりなんですから~!
冬の厳しさに疲れたら、まずはこの滑らかな食感でとことん
自分を甘やかしませんか? え? 甘やかされるの苦手?
いいじゃないですか、いつも人には優しいくせに 自分には
無理な要求押し付けてハードル上げてるんでしょ?いつも
自分ばっかり頑張っちゃうんでしょ?ダメですよ~頑張り過ぎ!
仕事中は仕方ないかもしれないけど、うちの店に来た時だけは
思いっきり自分を甘やかして下さい。リラックスしてください。
そして、是非とも滑らかな食感に浸ってください!