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まだまだむの寝言

なに寝言言ってんだよ、くらいの軽く広い心で見守ってください。

ザ・クラッシック

 うちは普通のビストロじゃないんですよ。
いや、普通のビストロなんですけどね、本質的には。
ただ、「ビストロ料理だけのビストロ」ではないって事なんです。
田舎風パテやらトリップやらエスカルゴやら鴨コンフィやら、
最高ですよ。美味しいと思うし、提供し続けたいと思ってます。
でもね、自分が食べ手の立場だったら、たまには違うものを
食べたいなぁ~って思っちゃいます。しかも、ドレスコードの
あるような高級フレンチで出てくる「ザ・クラッシック料理」を
普段着のまま、行きつけのビストロで食べてみたい!

       例えばこういうの…
st-jaque-1
魚介のムースと北海帆立のポワレ、甲殻類のソースで

(クラッシックとはいえ、クルル風のフィルターは通してます)

うちの店は「普段着で食べるフランス料理」というコンセプトを
勝手に掲げておりますから、気軽なビストロ料理と並行して
「普段着で食べるクラッシック料理」なんてのをやったって
いいんですよ、きっと。勝手に。

ムースとはいえ、食べ応えのあるテリーヌにしております
st-jaque-2
白身の高級魚と帆立、ズワイ蟹がみっちり入ってます

奥は帆立のポワレ、下には長葱とベーコンのエチュベ
st-jaque-4
甲殻類の濃厚なクリームソース、ピメントのアクセント、
香ばしいベーコンのクロッカンを添えて

是非とも一人一皿を独り占めして頂きたいお料理なので、
プリフィクスコースの前菜にエントリーさせております。
寒い時期はお肉ばかりに目が行きがちですが、この時期の
鮮魚、帆立、甲殻類のなんと味の濃いことか!そんな旨味を
このひと皿でサクっと味わえちゃうんですからね、当然これを
選んだ方はお得もお得、普段着のまま楽しむザ・クラッシック。
舌に残る魚介の旨味成分は次のメイン料理へのプレリュード、
白ワインの余韻が勝つか負けるか楽しんでる間に甲殻類の
たまらんソースでまたワインがすすんで困っちゃうワケですよ。

さて、一番いい服を着てグランメゾンに行きますか?
それとも普段着で「普通じゃない」ビストロに行きますか?
(いや、普通なんですけどね、本質的には)