私のお城
オルレアンの乙女にまつわる伝説、温暖な気候、
成熟した文化が育んだ美しい城の数々と田園風景…。
今なお人々を魅了してやまない仏 ロワール河流域は
食材の宝庫であると供に、美しいワインの名醸地です。
そして、フランスが誇る山羊チーズ産地です!
こちらはサント・モール・ド・トゥーレーヌ
山羊ミルクの優しい甘さ、品の良い酸味
崩れやすく脆いチーズなので、木箱で運ばれます
外皮は薄く、シワが寄っているのが特徴
乱暴に扱ったら崩れちゃうので慎重に…
このチーズは熟成しているのでグレーがかっていますが、もっと
フレッシュな状態の時は真っ黒です。なぜなら木炭粉がまぶして
あるから。よく「この木炭粉は食べれますか?」と質問されますが、
大丈夫、美味しく食べられます!木炭粉は、山羊乳特有の酸味を
和らげたり、中の水分を吸収しチーズの保存状態や形を保つという
役目を担っています。若い段階のシェーヴルチーズはフレッシュな
酸味がありますが、熟成が進むにつれて旨みやコクが濃くなり、
特にシェーブル特有の優しい甘やかさが感じられるようになります。
こうなってくると、もう断然ロワールの白ワインが呑みたくなってくる
ってもんです。フレッシュハーブや瑞々しいリンゴ、桃を思わせる
ソーヴィニヨンブラン!余韻が生み出す美しいマリアージュ!
真ん中に藁(わら)が通っているから穴があいてます
外皮は柔らかく、生地はセミ・セックの旨味
ロワール河の恩恵を受けたチーズとワイン。その組み合わせは
我々ニッポン人にまでロワールの風を届けてくれちゃうんです。
どうですか? フランスが誇るサント・モール・ド・トゥーレーヌ、
あの優しい口どけのシェーヴルを舌にのせて、無くなったところで
白ワインを一口… 眼を閉じて、心を開いて、最高の食べ合わせを
実感しませんか? その余韻に浸りながらゆっくり眼を開けたら…
ほら、そこにはオルレアンの乙女が愛したあの美しい田園風景が、
あの優雅で壮大なお城が見えてくるかもしれませんよ!
見えないかもしれないけどね!