シストロン解禁
「春の仔羊」なんて言いますけどね、
それとはちょっと違う意味で、仔羊界に春が来ました。
仔羊と言えばニュージー?はたまたオーストラリア?
確かに南半球の仔羊は美味しいです。旨みがガツンと主張して
ボリュームのある華やかさで、ザ・羊好きが好きな羊って感じ。
でも、それとは別に「フランス料理界における仔羊」っていう
ジャンルからすると、あのエレガントで優美なフランス産仔羊の
存在感なしには考えられません。世界で最も高貴な味わいと名高い
フランスアニョーは憧れの食材、唯一無二の存在でございます。
しかし、日本ではここ16~17年の間、狂牛病などの問題で
フランス産仔羊を輸入する事が禁止されていました…。
そ、それがついに!
とうとう輸入解禁に!!!
やっと日本でもフランス仔羊を食べれる時が来た~っ
仔羊の名産地であるラングドック、シストロン産の仔羊!!
特有の野性味を持ちながらも品格と優美さを兼ね備え、
脳天に響く旨さと複雑味を持ち、世界中の美食家達を
唸らせてきた歴史があるシストロン産アニョー様です!
生後6か月未満の貴重なロゼ色 ♪
ほのかにミルクのような香り…
今、日本のフランス料理屋はこぞってこのフランス仔羊の
「背肉のロースト」をやっている事でしょうが、他のお店と
同じことやってもつまんないし、ウチっぽくビストロの感じを
出しつつ手の込んだ仕立てをやろうじゃないか!という事で、
ジゴ(腿肉)を低温長時間ロティでしっとり丁寧に焼き上げ、
エポール(肩ロース)は有機栽培のムラサキ人参と一緒に
真空状態で煮込んでナヴァランにする事にしました。
甘くて瑞々しいムラサキ人参
皮を剥くとキレイな紫色が出てきます ♪
肩ロースと一緒に真空調理
南仏郷土料理ナヴァランをクルル風アレンジで!
いよいよ春が訪れたフランス料理界の仔羊部門。
春の嵐が桜のピンク色を吹き飛ばしてしまっても、
フランス仔羊の美しいロゼ色は、これからです!