深層からの贈り物
ワインのティスティングコメントの中に、
「ミネラル感が豊富」という表現がありますが、
これには「ミネラル感って何だ、ナトリウムか?
カルシウムか?ワインの味にそんなもんあるか!」
という懐疑的な声もあるようです。確かにちょっと
分かりづらいところがあるかもしれませんね。
しかし、ワインの中に無機成分(ミネラル)は
しっかり存在していて、その成分量が多いほど
ワインの味わいや口当たりに顕著に現れます。
水道水と硬水のミネラルウォーターでは、味わいや
口当たりが違いますよね。それと同じ原理です。
ミネラル豊富なワインの代表と言えば…
夏に相応しい白ワイン、「ムスカデ」!
ロワール河下流のナント周辺で造られるムスカデは
海や川に近く、その土壌の成分が非常に特徴的です。
地下の深いところでマグマがゆっくり冷却固結された
火成岩をメインにした花崗岩、地球内部で科学的作用を
受けて徐々に成分を変化させた片麻岩、または片麻岩より
結晶化が顕著に見られる真片麻岩… といった豊かな土壌の
影響を受け、カリウムやナトリウム、マグネシウムや鉄、
マンガン、カルシウムといった様々な無機成分を含んだ
つまりはミネラルを多く含んだワインが生まれるのです。
ミネラル足りてますか?汗かきっぱなしじゃないですか?
こんな暑い時期こそ美味しいムスカデはいかがでしょうか!
きりっと冷やしてスッキリ辛口、旨い水のような清涼感、
地球からの特別なミネラルを味わい尽くせるワインです。