学生時代の頃、女の子グループの中には大抵
「守りたくなる女子」タイプが一人はいたものです。
細身で、顔が小さくて、色が白くて、声が可愛くて、
いつもニコニコしてて、人の悪口とか言わなくて、
一人でトイレに行けなくて、売店の菓子パン買うにも
いつまでたっても決められないほどの優柔不断で、
男の子にモテすぎちゃう事に本気で悩んでいて、
一部の女子からは「あの子って別に可愛くないよね」
なんて、嫉妬と羨望のまなざしを向けられるタイプ。

まさにそんな感じの野菜が、これ

とうもろこしスプラウト

細身で、頼りなさそうで、フワフワしてて、
守ってあげたくなっちゃいそうな繊細な見た目。
味わいは優しい甘みが特徴的で、ハーブのような
清涼感とほろ苦い主張が、旨味として成り立ち、
意外としっかりとした存在感になっているのです。

それもそのはず、

とうもろこしの新芽だもんね！

一見フワフワしてて頼りなさそうだって、
本来の姿はガッツリ旨くて人気者な野菜。
あの時の、守りたくなっちゃう女の子だって
いまでは3人の子を持つ立派な肝っ玉母ちゃん。
家族も友人もお隣さんの事も守ってくれる存在。
「守りたくなる」タイプは、「守ってくれる」
存在へと、いつしか変貌をとげるのです。