一皿の中の攻防
ワインの選び方に法律なんてありません。
前菜には泡で、魚介には白、肉には赤、なんて
ステレオタイプで面白くない「型」を無理矢理
自分にあてはめるなんてしなくていいのです。
例えば、ロワールのプーサン(雛鳥)
生後一か月程度の可愛いヒナちゃん
肉だからって単純に「赤!」とはなりません。
白身のお肉ですから当然白ワインはぴったりです。
でも、前菜でさんざん白呑んだから赤呑みたいって?
個人的にはガツンと濃い目の赤呑みたいって?
だったら、いい方法があります。実はこの料理、
胸肉(左)は低温長時間ロティでしっとり仕上げ、
腿肉(右)は香ばしくコンフィにしてあるのです。
つまり、胸肉にはコクのある白、腿肉にはガツンと赤、
なんていう一皿の中で2種類のマリアージュが出来ちゃう
アミューズメント感たっぷりな呑兵衛仕立て。
焼き野菜の旨味とそれぞれのソース
2種類のワインの呑み比べ、最高です!
どの料理に何のワインを合わせるか、それを
真剣に考える時間だって食の楽しみのひとつ。
正解なんてないんですから、直感を大事にして
とことん悩みぬくのもいいし、「あ~なんか
選ぶの面倒くさい!」って思ったら、当店の
ノムリエに遠慮なくお任せください!