お肉が届いたら、まず最初にやる事は「そうじ」です。
パーツごとに解体して、余計な骨やスジや脂を取り除く作業を
「肉をそうじする」というんです。

　　　　　　　　　例えばこれ、仔羊なんですが…
　　　
　　　背肉の美味しい部分だけ残して、余計な骨を外します

　　　　　　あばらについた余計な脂身も取り除きます
　　　
　　　　　　　　　　　　こんな感じが「そうじ」

　オープン当時はそりゃもうきれいさっぱりに脂身をすべて取り除いて
ピンクのお肉の部分だけでお出ししていたんですが、あるお客様から
「こんなに脂身を取り除かないでほしいんだよ。僕は仔羊の脂身が
大好きなんだから。」と言われた事があるんです。
脂身を食べるという習慣をもたないうちの料理人は「えっ！？」
青天の霹靂だったみたいですが、肉の脂身こそ旨みの宝庫だと思っている
自分には、「脂身を残して欲しい」というその気持ち、よく分かるんです。
特に仔羊は、「脂身が美味しい肉ランキング」があったら間違いなく上位に
なるだろうと（個人的には）思えるお肉。かすかにスモーキーな肉の風味と
ハニーテイストな甘さがある脂身を同時にお口の中に放り込むことで、
仔羊特有の厚みのある風味が増して、この上ない美味しさを感じるんです。

そんなことがあって、うちのお店では仔羊の脂身は「取り除きすぎない」
ようになりました。脂身が好きな方は全部食べてくださるし、苦手な方は
赤身の部分だけ食べてくださればいいし、その日の気分で選んでもいいし、
自由にお客様に判断して頂くのが一番いい方法だと思います。

　　　
　　　　　　　　　　　　　　仔羊ちゃ〜ん…
　　　　　　　　　　　　　　　ジュテ〜ム！！