アカハタに白旗
「見とれる」って、最近経験してますか?
子供の頃だったら、例えば、一筆書きの文字みたいな
美しい飛行機雲に見とれたり、捕まえたザリガニの瞳の色に
見とれたり、ビロードの艷やかな光沢に見とれたり、芸術的で
切ないツバメの巣、雨上がりの水たまりのアメンボ……
昔は「見とれる」対象物が巷に溢れていたものですけど、
最近は… 何かに「見とれる」なんてことあったっけ?
子供の頃みたいな無垢な心がなくなっちゃったからねぇ。
あ、そういえば、あった!
まな板の上のアカハタ(魚)がキレイすぎて
見とれる瞬間
瑞々しくて滑らかで…
しっとりしてるのに力強い弾力
なんて美しい皮目、滑らかな身質なんでしょうか!
これから香ばしくしっとり焼き上げま~す
鮮魚料理、最近のお仕立ては…
「極上シェリービネガーのソース、キャベツのブレゼと供に」
夏の疲れを癒す酸味、キャベツの旨味と鮮魚のポワレ。
皮目はパリッと香ばしくて中身はふっくら、旨味たっぷりに。
樽の効いた白ワインと、もしくは優しい酸味の赤ワインと…
そんなマリアージュを想像するだけで楽しめちゃう大人の世界。
子供の頃の無垢な心は何処かに行っちゃいましたけど、こんな
食べ合わせを楽しめるなら、大人になって良かった!って事で
いいんじゃないでしょうか! ねぇ。