みちのく肉の旅 パート2
長くなってすいません。
これは仔羊の背肉のロースト
肉から出る脂(旨み)を再び肉にかけ流す作業をアロゼっていうんです。
オーブンから肉を出してはアロゼを何度も繰り返し、またオーブンに入れ、
この止めどのない作業の合間に何度か肉を休ませます。
休んでる間、肉の内部では肉汁がぐるんぐるん回って、自分自身で
やさしく火入れをしているんです。全て大事な工程です。
これでもか、ってぐらいやります。
だから、オーダーを頂いてからまず最初にうちの料理人がやることは
肉を処理してオーブンに入れることなんです。それをやってから
前菜やサラダ、温前菜に取り掛かります。その合間合間に
肉をロースト、アロゼ、休ませる、を繰り返しながら。
長々とごちゃごちゃ言ってますが何が言いたいのかって言うと、
肉を焼くのは時間がかかります!ってことなんです。
特にお肉料理の「追加注文」は本当に時間がかかります。
薄く切ってちゃっちゃっと焼けばいいじゃんと思われる
方もいらっしゃるかもしれませんが、ロゼに仕上げるためには
この地味〜で長〜い作業が必要不可欠なんです。
そんなこんなで申し訳ないのですが、オーダーが混みあっている時の
主菜(肉料理)の追加はお断りする場合があるんです……。
これもフレンチ料理人の性っていうか、宿命っていうか、
みちのく肉の旅なのでございます。