ひとり仕事の行方
「最近のフランスは化学調味料だらけなんだって!」
と、ここ数日の間に複数のお客様から教えて頂きました。
食の都、フランスの飲食店たるものが今や… みたいな
テレビ番組があったそうです。へえ、そうなんですか。
その上「先日行った東京の有名なフレンチのお店がさぁ、
食べた瞬間、旨すぎる…これはおかしい、化学調味料だ…と
思ったら案の定すぐに舌がしびれてきちゃったよ」という
お話も最近お聞きしました。へえ、そうなんですか。
大体、化学調味料なんてどこに使うんだ?
魚の出汁、鶏の出汁、鴨の出汁、鹿の出汁、仔牛の出汁…
ありとあらゆるフォンをとりまくってるうちの料理人的には
そちらの方がはてなマークです。全ての(主菜的)肉料理には
そのジュのソースを用意するのが当たり前で、食材に対しても
お客様に対しても当然の礼儀だと思ってこれまでやってきた
ビストロクルル的には化学調味料という選択肢がありません。
健気な仔羊の骨たち
仔羊の美味しいジュのソースの素になるのです
「コンソメ」という商品が出回っているのは知っております。
それを喜んで使っているお店が沢山あることも知っています。
でもね、人は人、我は我。うちは自家製にこだわってますから
3日がかりで自家製のコンソメをひくのは日常で当たり前。
全ての料理は自家製コンソメ又は色んな出汁をベースにして
仕上げています。時間がかかってもそれが美味しいはずだから。
美味しい仔羊のジュをここから造ります!
店内中が芳醇な羊の香りでいっぱいになります
ひとり仕事の料理人だからといって、限界は作りません。
全ての事はきっと出来る、そのために修行してここまで
来たんだから。ただ美味しいものを作るためにこうして
この店を構えさせてもらってるビストロクルルです。
( 単に「仕込みマニア」だとも言うけどね… )