サバ、好きですか？鯖。
関東近辺から北海道にかけての太平洋沿岸で捕れる真鯖は
秋鯖が旨いなんて言いますけどね、九州沿岸では寒鯖が特に
美味しいと言われます。そして、寒を過ぎて産卵直前の３月。
実はこの時期は、青魚ならではの引き締まった脂肪が増して
何とも滋味深い奥深さがあるのです。３月に捕れる九州産の
鯖が一番旨いんだ、と言う魚屋さんもいるくらいです。

長崎からやって来た真鯖様、艶やかでございます

形良し、香り良し、鮮度良し！

春を迎える若者のように眼が輝いております

自分にもかつてこんな時期がありました。多分。

歌舞伎町にすんなり溶け込めそうな背中の模様

兄貴～！ついて行きまっす！

鯖をフランス風にするなら、こんな感じ

炙り真鯖のスープ・ド・ポワソン～プロヴァンス風～

フヌイユ（ういきょう）とサフランの穏やかな香り

鯖の濃厚な旨みが広がるスープと、炙った真鯖

炙り鯖の方は、カマルグの旨い岩塩と数種のスパイスと
ハーブ、そして極上シャンパンビネガーでマリネしてから
オレンジとレモンの皮を練りこんだブール・ノワゼットを
のせて、天火で香ばしく炙っております。

真鯖の旨みが凝縮したスープのたまらんコク

そしてピノ・ノワールを合わせたくなる清涼感

思わずワインが進んでほろ酔いの頃には、お皿の底に
ローズマリー香るじゃが芋のブーランジェリー風が。
「やってくれたな！」と叫びたい気持ちを抑えつつまた
スープを一口。そんでもってミネラル溢れる赤ワイン。
たまらん春は、もうそこまで来ております。