17年前、世田谷にクルルをオープンさせた当初は
住宅街という事もあり、ランチは近所のマダム達が
沢山来て下さるけど、夜は基本ヒマで、週末だけ
ちょっと混んだとしてもご家族連れが大多数なので、
どうしても「フランス料理＝ごはん（食事）」という
イメージが強く、本来我々がやりたかった「ビストロ
料理とワインのマリアージュ」の実現にはちょっと
ほど遠い雰囲気でした。

そこで、3年目に思い切ってランチを止めて、
深夜2時まで営業するという方針転換をしました。
とにかく「ワイン」を楽しんで頂く店にしたかった。
そうすると、会社帰りに待ち合わせをして来て下さる
カップルやご夫婦、もしくはお一人様が気軽にふらっと
来て下さるようになり、深夜になればなるほど活気が
増し「フランスのビストロ」に近いような、酒場っぽい
雰囲気が出て、ようやく楽しいお店になれたのです。

そんな頃、カウンター族最年少だったのが‥

当時大学生（日本最高峰の大学）だった吉村君♪

「将来は弁護士になって、出来ればフランスで仕事が
したい」と語っていた若き日の吉村君。フランス語と英語が
準一級という秀才でありながら、ワインもかなり大好きで、
うちの店が目指していた「料理とワインのマリアージュ」を
率先して楽しんでくれたお客様の一人でした。その上
ちゃんと最年少らしく甘え上手でお茶目だった吉村君。
「可愛いみんなの弟キャラ」として楽しませてくれました。

あれから十何年か経った今、彼は現在、日本を代表する
超有名弁護士事務所の若きエース。しかも、来週からなんと
ドイツに旅立ち、向こうで弁護士として腕を振るうことに！
（念願だった）フランスではなかったけど、一歩一歩
夢に近づいてるじゃありませんか！誠に勝手ながら身内の
ような感情で、懐かしさと誇らしさでいっぱいです。

そして、最近のクルルのカウンター族最年少

「可愛いみんなの妹キャラ」うっちー♪

こちらも超エリートさんですが、美人過ぎて危険なので
年齢、職業は控えさせていただきます（仲良くなりたい人は
カウンター族になってくださいませ。絶賛、募集中です）。

20歳だった若者が32歳になるまでの山あり谷ありの
ストーリーを見続けられるなんて、飲食店冥利に尽きるし
ちょっとした歴史を感じられて（たかだか17年だけど）、
こんな困難な時期にこそ原動力となるパワーを頂けるのです。
吉村君、ドイツでも格好良い法律家で頑張ってね！！