洋梨がフレッシュで市場に出回るようになったのは（山形など特別な
産地以外では） ８０年代半ばの事だそうです。　親戚の家で初めて食べた
時は本当にびっくりしたもんですよ、だって日本の梨とは味の雰囲気が全然
違いましたからね。日本の梨はシャリシャリとした食感と爽やかな美味しさが
とっても魅力的なんですけど（それはそれで置いといて）、洋梨のあの濃密な
香りといったら！　なんだかお酒みたいな匂いだなぁと当時は思いましたが、
あの甘くて、芳醇なリキュールみたいな香り。今まで経験したことのない味。
そして歯に吸い付くようなネットリとした食感。密な身質から溢れ出す果汁…
そりゃあもう 大人も子供もノックアウト、洋梨を囲んでうっとりしたものですよ。
　　
　　　　　　　　まさに今、洋梨の美味しい季節ですね〜
　　　　
　　　　　　　　　　店中に芳醇な香りがひろがります

　　　　　　　　　　皮をむいたらこんなにジューシー！
　　　　
　　　　　　このまま食べたって十分美味しいんですけどねっ

　　　　　　　　　ヨダレが出そうだけど〜っっ
　　　　
　　　　いやいや、これをもっと愛されるデザートに仕立てます

　　　　　　　　　　　赤ワインでマリネするんですよ〜
　　　　
黒胡椒の実や丁字、シナモンなどなど色んなスパイスが入ってます　

　　　　　　　　　リッチなお風呂に入っていただいて
　　　　
　　　　　　　赤ワイン色の美人さんになってもらいます〜

スイマセン、ここまで書いといて完成品の写真がないんですが（試食した時に
溶ける前に食べなきゃ〜！という思いが強すぎて写真を撮り忘れました）、最近
「洋梨のグラタンとキャラメルのアイスクリーム」というデザートをやっております。
ほろ苦いキャラメルアイスを下に引いて、洋梨のコンポートをのせ、さらに
マダガスカル産のバニラビーンズを使った自慢のカスタードクリームを敷いて
上からグラチネ（天日焼き）するんです。　そう、完全に呑兵衛を意識しまくって
作っております！勿論コーヒーや紅茶は合いますよ、ピッタリですよ、ですけどね、
カルバドスやグラッパ、マール、シェリーなんて…　もう、昇天！
これをシェリー・ペドロヒュメネスと愉快に戯れたツワモノ呑兵衛様もおりましてね、
なんだか最近うちのデザート事情は楽しい事になっております。

８０年代に洋梨にノックアウトされた経験を持つ大人の皆様、
今度は２０１１年の洋梨をどうぞ！