世界遺産の味
フランスにはAOC(Appellation d’Origine Contrôlée、原産地統制呼称)
という制度があって、ワインではこのAOCが名乗れるか名乗れないかによって
市場価値が大きく異なる訳ですが、このシステムは農産物や加工食品などにも
取り入れられています。(え、知ってるって?えーと、一応復習させて下さい!)
で、品種や原料や生産過程などの厳しい制約を設けて「地域の高品質ブランド」
を保証するこの素晴らしい認証システムが、実は魚介類にも適用されています。
今回ご紹介させていただくのは、魚介類として初めてAOCを取得したという
ムール貝。 しかも、かの有名な「モンサンミッシェル」で作られているんです。
面白いですよね、世界遺産で作られていて しかも品質保証マークのついた
ムール貝なんて。贅沢だし、貴重だし、有難い感じもするし。
様々な検査をクリアして、常に高品質を保ち続けるって大変な事だろうなぁ〜
漁業だから、自然を相手にしなきゃいけないしね。
もう、生産者の方々に感謝です!
で、こちらがAOC認定のムール貝様でございます〜
真空パックされて、空輸でおいでになります
中の貝、元気に生きてるんです!
耳をすますとパチパチ音がするんですよ〜
鍋に開けるとムール特有の「何となく懐かしい」香りが
これがモンサンミッシェルの香りか!
湯気の向こうの美しい紫色…
白ワインのお風呂で、ほ〜ら殻が開いてきた♪
このプリプリのオレンジ色
このまま白ワイン片手に片っ端から口に入れたいなぁ〜
でもね、これはお魚料理のソースにするんです!
濃厚で力強い海の味!
モン・サンミッシェルでは年間1万トン程度のムール貝が採れるという事ですが、
市場に出回っている「モン・サンミッシェル印」のムール貝は何故か2万トン以上。
つまり、半分以上はニセモノって事ですね、けしからんですな!
しかし、ここで役に立つのが「AOC」マーク。安心の品質保証管理システムが
我々作り手、食べてを守ってくれるんですね。いや〜良かった良かった!
という訳で、今日も我が店には優秀なAOCのワインやチーズ、ムール貝と一緒に
フランス各地の空気とエスプリ、職人達の意気込みも運ばれて来ているんです。
あ、言い忘れてた!
「本日鮮魚のポワレ 〜モンサンミッシェル産ムール貝とそのソース、
鶏のエッセンスソース風味の古代米のリゾットを添えて」 をやっております!