妄想停泊中
季節感が一番ダイレクトに出るのが何と言っても鮮魚料理。
お魚は旬によって種類が変わるし、味わいも濃厚になってきて
身質もしっかり弾力がついてきて、噛ませてくれる肉質というか
主張してくる旨みというか、濃い海の香りに秋を感じられます。
お魚がここまでやる気出してるんですからね、付け合せだって
指をくわえて逞しいお魚に見とれている場合じゃありません。
秋のソース、秋の付け合せ、季節感たっぷりにイメチェンして
お魚共々お皿を華やかに、旨みたっぷりに仕立てなくちゃ!
イトヨリのポワレ(鮮魚はその日入荷のものを使います)
栗とセップ茸のカプチーノ仕立て
お魚の下には帆立の温かいフランがあります
![画像 1598 poisson-3](https://queueleuleu.com/wp-content/uploads/2012/10/998b509e481c5bcc36f10bdb6ede302f-300x224.jpg)
ごろんとしてるキノコはセップ茸!コンフィにしてます
さぁ、いざ 秋のお皿へ!
魚の皮目のパリパリを確かめたら、しっとりな身質を確かめて…
そしたら帆立のフランをスプーンですくって口元へ。
滑らかな舌触りと優しい旨みをじっくり楽しんで頂いてですね、
ここでフワフワに軽い口溶けのソースを一口!セップ茸の独特な
品の良い香りと栗の甘いホクホク感が、運命の恋人同士みたいに
溶け合っている様を見せつけられたところで、もう思い切って
セップ茸のコンフィをパクッとお口に放り込んで下さい!
コリコリした楽しい歯触りと溢れ出すセップの旨いジュ!
…喉が乾きました?そうでしょう、そうじゃないとね。
潔い酸と柑橘の香りが優しいソーヴィニョンブランなんかどうですか?
ロワール川に映る雲の流れに秋を感じながら、古城を巡る気分を
味わえるかもしれません。
又は、地中深く張り巡らせた根っこが吸い上げた美しいミネラル感に
溢れた繊細なピノ…。カサカサ音をたてる枯葉と共にセップの森を歩き
濡れた岩やスーボワの香りを深く胸一杯に吸い込むような、神秘的な
気分に浸れるかもしれません。
ちょっと言い過ぎました?
しかし、食は想像力あってこその楽しみですからね(妄想とも言う)、
さぁ、いざ 秋の海へ!そしてセップ茸の森へ!
っていうか新御茶ノ水へ!